「地球憲章」の誕生まで

地球憲章委員会委員
地球憲章アジア太平洋・日本委員会代表
広中和歌子

ブルントラント委員会は1987年の報告書「我ら共有の未来 (Our Common Future)」のなかで、地球市民が持続可能な暮らしを行うための行動指針として、地球憲章の必要性を述べております。そして1992年ブラジルで開催されたリオ地球サミットでは、数々のNGOによって地球憲章案が提出されました。しかし、合意には至らず、リオ原則宣言が採択されるに留まりました。このリオ宣言は、地球と人類の共生に関わる普遍的価値を示すには充分とはいえませんでした。
そこで、リオ・サミットの事務局長を務めたモーリス・ストロング氏(アースカウンシル会長)と、ミハエル・ゴルバチョフ元ロシア大統領(グリーン・クロス・インターナショナル会長)が地球憲章を作成するという課題をとりあげ、彼らを中心に世界の各地域を代表して24名の委員から成る地球憲章委員会が結成されました。アジア太平洋地域を代表して日本から私が参加しています。(地球憲章委員会の全てのメンバーはこちら

1997年3月にブラジルのリオで開催されたRio+5にあわせて第一回地球憲章委員会が開かれ、地球憲章ベンチマークドラフトが発表されました。以来、各地域の委員を中心に協議プロセスが始まり、私も多くのNGOの方々の御協力を得ながら、1997年に京都で開かれたCOP3(第三回地球温暖化防止会議)をはじめ、さまざまな発言の機会をとらえては地球憲章の草案を発表し、又インターネットを通じ多くの意見をいただいてまいりました。

このような協議プロセスを通じ各地域から出された様々な意見を反映しつつ、2000年3月にパリのユネスコ本部で開催された地球憲章委員会において、最終的な「地球憲章」が完成、2000年6月にオランダ・ハーグのピースパレスで正式に発表されました。

地球憲章の諸原則の実施にむけて世界中の国々が地球憲章を採択し、各国の法律や政策、あるいは教育の諸分野に地球憲章の価値が反映されると共に、人々の心に刻まれて意識改革と行動変革につながることを強く望み、今後とも活動を続けていきたいと願っております。

  • アフリカ・中東地域
    1. アマデュ・テュマニ・テュレ 元マリ大統領(マリ)
    2. バスマ・ビント・タラル王女 王女(ヨルダン)
    3. ワンガリ・マータイ グリーン・ベルト・ムーブメント(ケニヤ)
    4. モハメッド・サノン 国連大使、元ブルントラント委員会委員(アルジェリア)
  • アジア太平洋地域
    1. カムラ・チョウドリ 世界銀行環境と持続可能な開発に関する諮問委員会委員 (インド)
    2. A.T.アリヤラトネ サルヴォダヤ・シュラマダナ財団会長(スリランカ)
    3. 広中和歌子 参議院議員、元環境庁長官(日本)
    4. ポウリーン・タンジオラ マオリ・インターナショナル理事(ニュージーランド)
    5. エルナ・ウィトラー 地域開発大臣(インドネシア)
  • ヨーロッパ地域域
    1. ミハイル・ゴルバチョフ グリーン・クロス・インターナショナル会長(ロシア)
    2. ピエール・カラメ Charles Leopold Mayer財団会長(フランス)
    3. ルード・ルベルス WWF会長、元オランダ首相(オランダ)
    4. フェデリコ・マイヨール 元ユネスコ事務局長(スペイン)
    5. ヘンリエッテ・ラスムッセン 教師、ジャーナリスト(北極・グリーンランド)
    6. アブラハム・ソーテンドープ グリーン・クロス・インターナショナル創設者(オランダ)
  • 北米地域
    1. モーリス・ストロング アース・カウンシル会長、リオ地球サミット事務局長(カナダ)
    2. ジョン・ホイト アメリカ動物愛護会名誉会長(アメリカ)
    3. エリザベス・メイ カナダ・シエラ・クラブ取締役(カナダ)
    4. スティーブン・ロックフェラー 地球憲章起草委員会議長、ミドルベリ名誉教授(アメリカ)
    5. セヴァーン・カリス・スズキ イエール大学学生、児童環境機構創設者(カナダ)
  • 南米・カリブ海地域
    1. メルセデス・ソーサ 歌手(アルゼンチン)
    2. レオナルド・ボフ 神学者、リオデジャネイロ州立大学教授(ブラジル)
    3. ヨランダ・カカバドゥセ IUCN総裁(エクアドル)
    4. シュリダス ランファル 「Our Country, The Planet」著者(ガイアナ)